2012年10月29日月曜日

ノーベル賞のメダル


2012年10月8日、日本国民にとって大変嬉しいニュースが舞い込んできました。

スウェーデンのカロリンスカ研究所が、2012年ノーベル医学生理学賞を、生物のあらゆる細胞に変化させることのできる「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を初めて作製した、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授に授与すると発表しました。
この受賞によって再生医療の進展に弾みがつき、難病と闘う人々の未来に光明が射すことを願いたいと思います。

ノーベル賞は、ダイナマイトの発明者であるアルフレッド・ノーベル(1833年10月21日~1896年12月10日)の遺言によって、1901年に始まり、物理学・化学・医学生理学・文学・平和・経済学の6分野において、人類のために顕著な貢献をした人物(平和賞は団体も対象)に、賞金とメダル、賞状が贈られます。
ただし、経済学賞は「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」が正式名称で、賞金はノーベル基金ではなく、スウェーデン国立銀行から拠出されます。

そこで今回は、弊社が所属する褒賞業界の豆知識として、ノーベル賞のメダルについて調べてみました。

まずは、メダルのデザインについて。

表面にはノーベルの肖像が描かれています。
物理学賞・化学賞・医学生理学賞・文学賞は同じデザインで、平和賞と経済学賞は異なります。
裏面は賞によって異なります。

物理学賞と化学賞…
自然の女神がかぶっているベールを、科学の神がそっと持ち上げて自然の女神の素顔を見ている姿。

物理学賞・化学賞

医学生理学賞…
医学の神が病んだ乙女の渇きを癒すため、岩間から流れる水を器に汲んでいる姿。

医学生理学賞

文学賞…
一人の青年が月桂樹の下で、うっとりとしながら、ミューズの女神が奏でる音楽を聴き、書きとめているいる姿。

文学賞

平和賞…
三人の男性が腕を汲んで輪を作り、友愛の絆を結んでいる姿。

平和賞

経済学賞(アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)…
スウェーデン王立科学アカデミーの紋章である北極星。

経済学賞

続いて、メダルの仕様について。
材質は、1980年以前は24Kの純金でしたが、現在では18Kをベースに24Kメッキが施されています。重量は約200gで、直径は約66mmです。

ノーベル賞公式HP(英語版のみ)には、メダルの製作工程が写真入りで紹介されていますので、ご興味のある方はご覧ください。
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/about/medals/






2012年9月28日金曜日

製造工程の紹介~オプティカルガラス その2~

素材のもつ透明感と高級感が人気のオプティカルガラス製品。
その製造工程を、映像と写真を交えてご紹介します。

1.材料を裁断します


2.ガラス表面を平らに研磨します



3.指定のサイズになるよう研磨します


4.粗い粉と細かい粉を交互に使って研磨します


5.角の立っているコーナー部分の面取りをします


6.細かい研磨板で、光沢が出るまで磨きます(最終研磨)


7-1.サンドブラスト用のフィルムでガラス表面をマスキングします


7-2.細かい砂を吹き付け、マスキングされていない部分を凹にします



7-3.水洗いで残ったフィルムを剥がせば完成です


8.レーザー光線でガラス内部に文字や立体像を刻印します


  レーザー加工後の仕上り見本です


9.紫外線硬化の接着剤を使って、空気が混入しないように気をつけながら接着します


2012年9月18日火曜日

日に新たに


苟日新、日日新、又日新
苟(まこと)に日に新たに、日日に新たに、又日に新たなり

これは、中国の古典「四書五経」の一つ、『大学』に出てくる有名な言葉であり、当社の社名の由来とし、社是にも採り入れている先人の教えです。

意味は
今日の言動は昨日よりも新しく良くなり、
 明日の言動は今日よりも新しく良くなるように修養に心がけねばならない

殷の湯王はこれを洗面の器に彫りつけて、毎日の自戒の句としたそうです。

かつて、経団連会長を務められた土光敏夫氏は、この言葉を座右の銘とされ、以下のように述べておられます。

神は万人に公平に一日24時間を与え給もうた。
われわれは、明日の時間を今使うことはできないし、昨日の時間を今とりもどすすべもない。
ただ今日の時間を有効に使うことができるだけである。
毎日の24時間をどう使っていくか。
私は一日の決算は一日にやることを心がけている。
うまくゆくこともあるが、しくじることもある。
しくじれば、その日のうちに始末する。
反省するということだ。
今日が眼目だから、昨日の尾を引いたり、明日へ持ち越したりしない。
昨日を悔やむこともしないし、明日を思いわずらうこともしない。
このことを積極的に言い表したのが「日新」だ。
昨日も明日もない、新たに今日という清浄無垢の日を迎える。
今日という一日に全力を傾ける。
今日一日を有意義に過ごす。
これは、私にとって、最大最良の健康法になっているかもしれない。

2012年9月10日月曜日

三方良し

日新工芸の経営理念として、一番目に掲げている 「三方良し」

「売り手良し、買い手良し、世間良し」

近江商人に始まり、現代にまで受け継がれている普遍的な経営哲学です。
現代の企業経営では、企業の社会的責任(CSR)が重要視されていますが、これも「三方良し」に由来する考え方であると言えます。


自らの欲望のままに、自らの利益のみを追求する経営では、一時的な成功はあっても、長い目で見れば、必ず方々で歪を来たし、破綻への道を歩むことになります。


当社は今期で第48期目を迎えています。
その歴史を振り返ってみると、存亡の危機とも言える事態に何度か遭遇しています。
そして、その原因を探ると、いくつかのケースで、「三方良し」の理念から逸脱した考え方や判断があったことに気付きます。


当社のお取引先においても、かつては隆盛を極めていたにも拘らず、破綻したり事業縮小に追い込まれた企業があります。
その中には、「買ってやっているのだから、下請けが得意先の言うことを聞くのは当然だ」との考え方で、買い手の強い立場を悪用し、売り手に不利益を強要する企業もあります。

当社では、部品や製品を供給いただくお取引先のことを、「協力工場」と呼んでいます。
商売における売り手と買い手との関係は、常に対等な立場のパートナーです。
松下幸之助さんが唱えられた「共存共栄」、現代風に言えば「WIN-WIN」の関係です。
そして、その関係をベースに、世間にとっても良い商品やサービスを提供すること、それが「三方良し」であると考えています。

2012年8月16日木曜日

オリンピックのメダル


4年に一度のスポーツの祭典、ロンドンオリンピックが、たくさんの感動とともに開催されました。
今大会は日本選手団の活躍も目覚ましく、金メダルの数は目標を下回ったものの、過去最高の数のメダルを獲得しました。
競技によっては、初のメダル獲得であったり、数十年ぶりであったり、念願のメダル獲得を果たした選手の皆さんの、歓喜の涙が大変感動的でした。
選手強化への予算配分を、傾斜配分にしたことの成果が表れたとも言われています。

さて今回は、オリンピックの表彰で使われるメダルについての豆知識です。


☆ 1位の選手に銀メダル?

1896年にギリシャのアテネで開催された第1回オリンピックでは、1位の選手には金メダルではなく、銀メダルとオリーブの葉冠が授与され、2位に銅メダルで、3位にはメダルはありませんでした。
金メダルがなかったのは、財政難が原因だったという話もありますが、定かではありません。
ちなみに、金・銀・銅とメダルが揃ったのは、第2回以降だそうです。


☆ 金メダルは純金製?

メダルの寸法や材質などの仕様は、オリンピック憲章で厳密に定められています。

メダルは、少なくとも直径60ミリ、厚さ3ミリでなければならない。
1位および2位のメダルは銀製で、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない。
1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(またはメッキ)がほどこされていなければならない。
メダルには、受賞の対象となった競技および種目が明記され、取り外し可能な鎖またはリボンにとりつけ、競技者の首にかけられるようになっていなければならない。


☆ ロンドンオリンピックのメダルは大きい?

メダルの大きさは、開催国の財政状態によって異なるようですが、英国王立造幣局で製作された今回のメダルは、オリンピック憲章で定められた寸法よりも、かなり大きかったようです。
英国の威信をかけたメダルだったのかも知れません。
インターネットで、以下の説明書きを見つけることができました。

  • The London 2012 Olympic medals weigh 375-400g, are 85mm in diameter and 7mm thick.
  • The gold medal is made up of 92.5% silver and 1.34% gold, with the remainder copper (a minimum of 6g of gold).
  • The silver medal is made up of 92.5% silver, with the remainder copper.
  • The bronze medal is made up of 97.0% copper, 2.5% zinc and 0.5% tin.
・ ロンドンオリンピックのメダルは、重量375~400グラム、直径85ミリ、厚み7ミリ。
・ 金メダルは、92.5%の銀と1.34%の金、6.16%の銅。(金は少なくとも6グラム)
・ 銀メダルは、92.5%の銀と7.5%の銅。
・ 銅メダルは、97.0%の銅と2.5%の亜鉛、0.5%の錫。


2012年7月26日木曜日

社内レクレーション

会社の仕事仲間との懇親を目的に、社内レクレーションを行ないました。
その様子をご紹介します。

普段の仕事上の付き合いだけでは気づかない、色々な一面がお互いに垣間見えて、親近感が増し、コミュニケーションも良くなってきたと感じますので、今後も続けて行きたいと思います。

久御山町主催のソフトボール大会に、当社から2チームが参加しました。
この円陣を組んで気合いを入れているチームは、経験者や若手で編成。
実は、ひそかに優勝を狙っていました。
しかし、現実はそんなに甘くはなく、コールド負けを喫してしまいました。
まさか(?)の両チーム・コールド負けで、祝勝会をする予定だった昼食会場の予約時間も大幅に前倒し。
不完全燃焼の反省会となりました。




仕事を終えてから、久御山町体育館に集合し、バドミントン大会を催しました。
1チーム6名で、4チーム対抗のダブルス戦を行い、優勝チームには、ささやかな賞品が授与されました。
仕事上の上司と部下もこの時は関係なし、上司の体めがけて容赦のないスマッシュが浴びせられました。
経験者も、そうでないメンバーも、共に気持ちのいい汗を流しました。

2012年7月2日月曜日

新製品紹介 その2

GOLD STAR カタログNo.47から新製品をご紹介します。

今回は、瑠璃ガラスとオプティカルガラスとを組み合わせた、上品でスタイリッシュなカップ GC200

古代中国より伝わる貴重な宝石として、皇室でも愛された高貴なガラスである「瑠璃」をモチーフにした瑠璃ガラスは、その深みのあるウルトラマリンブルーの色彩が特長です。

瑠璃ガラスには本金の天金加工を施し、高級感をさらにアップ。

胴体のオプティカルガラスの四辺には、波形のカットを加え、上品な輝きを放っています。

台には濃い青色ガラスを配し、瑠璃ガラスとの色合いを合わせています。

詳しくは、GOLD STAR webカタログ(59ページ)をご覧ください。

GC200

2012年6月29日金曜日

製造工程の紹介 ~ オプティカルガラス ~

透明度が高く、カット面を加えることで煌びやかな輝きを見せるオプティカルガラス。
当社の売れ筋商品群の一つです。

今回は、ガラスの研磨工程を映像でご紹介します。

研磨用の細かい砂と水とを使って研磨作業をしています。
ご覧の通り、手作業で形作って行きますので、形状や寸法には若干の個体差が出ます。
予めご了承ください。



2012年6月18日月曜日

加工方法の紹介 ~ JPシリーズ/UVシリーズ ~

ダイレクト印刷についてご紹介した前回に引き続き、今回はその技術を応用した当社の表彰楯、JPシリーズとUVシリーズについて、それぞれの特長と相違点について解説します。

【JPシリーズ】
特殊な表面処理を施したアルミプレートに、インクジェット方式のプリンタで印刷します。
プレートは下図のような構造になっており、インク受理層に浸透することでインクが定着します。

(メーカー資料転載)



インクの種類については、染料系と顔料系の双方に対応していますが、当社では日光に当たる環境に製品が飾られることを想定して、色あせしにくい顔料系インクを使用しています。
また、インク受理層は水溶性で、水などに濡れるとインクが溶け落ちてしまうため、当社では表面をラミネートでコーティングして印刷面を保護しています。


<特 長>
フルカラーのイラストや写真を手軽に印刷できます。
アルミのもつ素材感によって、光沢のあるメタリック調の写真表現ができます。

<注意点>
インクジェットプリンタのインク(CMYK濃淡合わせて8色)では、白を表現することができません。市販されている写真用インクジェット用紙や印画紙では、用紙の白が白インクの役目を果たし、綺麗なプリント写真になりますが、JPシリーズの場合は、アルミの銀色が印画紙等の白の役目を果たしますので、写真の質にこだわって綺麗に表現したい場合は、JPシーリーズ方式はお薦めしません。


【UVシリーズ】
紫外線(UV)を照射することによって硬化する性質をもつインクで、素材にダイレクト印刷します。

<特 長>
透明または有色素材に印刷する場合は、白色インクで裏打ちすることで、鮮明なフルカラー表現ができます。

金属(アルミ、ステンレス、銅など)、ガラス、アクリル、PET、ナイロン等、幅広い素材に印刷できます。

<注意点>
金属、ガラス等の無機物に印刷する場合は、素材への定着をよくするためのプライマー処理が必要です。

アクリル等の透明素材に印刷する場合は、白の裏打ちがないと、全ての色に光が透過するため、カラー映えがしません。






JPシリーズ/UVシリーズは、GOLDSTAR Web カタログ、31~38ページに掲載しています。是非ご覧ください。
なお、UVシリーズには、9種類の既製ベースデザイン(31ページ)をご用意していますので利用ください。
もちろん、既製以外のオリジナルデザインでお作りすることもできます。

2012年6月12日火曜日

加工方法の紹介 ~ ダイレクト印刷 ~

今回ご紹介する加工方法は、ダイレクト印刷。
フルカラーの写真やイラストを手軽に表現できる加工方法として、近年需要を伸ばしています。

「ダイレクト印刷ってなに??」 という声が聞こえてきそうなので、少し解説を。

先ずは、カタログなどの印刷物に一般的に用いられているオフセット印刷について。
印刷原理など技術的な説明は省略しますが、大まかには以下の工程を経て印刷物となります。

組版=版下(製版用の原稿)の作成

色分解

製版=製版フィルムの作成(カラー印刷の場合は4色分のフィルムを作成)

色校正

刷版=本刷り用の版の作成(カラーの場合は4色分の刷版を作成)

印 刷

※ 上記の4色とは、一般にCMYKと表現され、色の三原色(青緑・赤紫・黄)+黒(墨)のことです。


また、シルクスクリーン印刷の場合は、同様に組版→製版→刷版→印刷の工程を踏みますが、オフセット印刷が4色の掛け合わせでカラーを表現するのに対し、シルクスクリーン印刷では、色の数だけ製版と刷版が必要になります。
例えば、タオルに6色印刷する場合は、6色分の版の作成と色調合が必要となりますので、製作する数量が少ない場合は、製品以外の別途費用がかさんで、1個当りの費用が高くついてしまいます。

さて、前段が長くなりましたが、これからが本論。 ダイレクト印刷とは何か?

それは、前述の「色分解」から「刷版」までの工程が全く不要で、パソコンで組版したデータを印刷機に出力し、対象物に直接に印刷する方法のことです。

ダイレクト印刷のメリットとしては、次の3点があげられます。
①小ロットに有利 (数量が多い場合は、他の方法が有利なときもあります)
②短納期 (製版・刷版の工程が不要)
③低価格 (製版・刷版の費用が不要)

他にないオリジナルデザインをフルカラーで印刷し、あまり費用をかけずに、少しだけ作りたい方にお薦めの加工方法です。


当社では、表彰楯にこのダイレクト印刷を採用し、
JPシリーズとUVシリーズとして展開しています。

次回は、JPシリーズとUVシリーズの特長と、
その違いについて詳しくご紹介します。

お楽しみに。

2012年6月11日月曜日

加工方法の紹介 ~ レーザー彫刻 ~

スポーツイベントや文化イベントなどの表彰式でお使いいただくことの多い当社の褒賞品。
製品のデザインと同様に重要なのが、金属プレートなどに刻まれている言葉。
その言葉の刻印加工には様々な方法があり、従来はダイヤ彫りやシルク印刷、腐蝕(エッチング)、アルマイト染色などが一般的でしたが、最近はレーザー彫刻やダイレクト印刷を使う機会が増えてきました。

今回は、その中から「レーザー彫刻」を取り上げ、レーザー加工を施す部材の種類による仕上りの違いをご紹介します。

先ず一つ目は、最も一般的な「アルマイト染色プレート」。
トロフィーや楯、メダルなどに使用されています。
レーザーによって表面の染色層が除去され、アルミ層が反応して白い文字が表れます。


二つ目は、「マーブル柄金属プレート」。
真鍮メッキ(金の代用メッキ)した鋼材にマーブル(大理石)柄の塗装を施したプレートで、表彰楯(LP101~103、LP208~210)に使用されています。
レーザーによってマーブル柄の塗装が除去され、光沢のある金色が表れます。

三つ目は、「飾り枠付き金属プレート」。
銀メッキした鋼材のレーザー加工面に艶消し加工を施したプレートで、表彰楯(LP202、LP204、LP215)に使用されています。
レーザーによって艶消し部分が除去され、光沢のある銀色が表れます。


四つ目は、「透明アクリル」。
表彰楯(LP110、LP111、LP131)に使用されています。
レーザーがアクリルに反応して白い文字が表れます。
奥行によって高級感を出すために、通常は文字を反転させ、アクリルの裏面にレーザーを当てます。


最後の五つ目は、「マーブル柄アクリル」。
裏面にマーブル(大理石)柄の塗装を施したアクリルで、表彰楯(LP107、LP109)に使われています。
文字を反転させ、アクリル裏面の塗装面にレーザーを当てると、レーザーによって塗装面が除去され、アクリルに反応して白い文字が表れます。



詳しくは、GOLD STAR web カタログ(P17~P22)をご覧ください。

2012年6月6日水曜日

新製品紹介 その1

GOLD STAR カタログNo.47 を発刊して早4か月が過ぎました。
今回は新製品の中からお客様にご好評をいただいている製品を2点ご紹介します。

B313

まず一つ目は、透明なオプティカルガラスと紺色のカラーガラスとのコンビネーションと、背面の流線形がとても美しい B313

この流線形の表現はとても難しく、熟練した職人の手によって形作られた逸品です。

セミオーダー対応として、紺色のガラス表面にサンドブラスト加工でロゴマークなどを刻印することもできます。
紺と白とのコントラストが鮮やかで、美しい仕上りになります。






B324

二つ目は、カット面の輝きが美しい透明のオプティカルガラスを、黄色のベースと組み合わせたB324

B313同様に、セミオーダー対応としてサンドブラスト加工による刻印も可能です。

ゴルフ場の月例トロフィーとしても採用された、スタイリッシュで女性にも大変人気のある製品です。



詳しくは、GOLD STAR web カタログ(P183、P189)をご覧ください。

日新工芸の歴史をさかのぼる

華鬘(けまん)
日新工芸の歴史をさかのぼると、江戸時代にたどりつきます。

京都では、各地域のお寺が今の区役所の役割を果たしていたそうで、お寺の中には、檀家の過去帳や系図などが保存されている場合があります。

西脇家先祖代々のお墓のある京都市下京区の大泉寺にも資料が保存されており、それによると、1680(延宝8)年に佛具屋仁兵衛が神仏の錺(かざり)金具の製作を始めたそうです。

その後、代々錺金具や鍛金といった金属工芸の技術を継承し、明治時代には私の曽祖父・西脇長四郎が、蝋型鋳物や七宝、象嵌で室内装飾用の金属工芸品を製作し、米国にも輸出していたそうです。

大正9年には、祖父・西脇長次郎が西脇錺金具製作所を開設し、神仏錺金具や神輿等の金属工芸品を製作。
後に、旗棒の飾り金具等付属品一式の製造を始め、戦時中は、軍刀の外装金具も製作していました。

写真の華鬘(けまん)は、西脇長次郎が製作し大泉寺に献納したもので、今でも大切にお使いいただいております。

終戦後の昭和24年には、父・西脇一雄が西脇金属工芸製作所を開設し、優勝カップや楯、トロフィー、メダル等の褒賞品と、金属工芸品、記念品の製造を始め、昭和40年に日新工芸株式会社を設立しました。

初代佛具屋仁兵衛から数えて、私で十五代目になります。
錺金具の技術は持ち合わせておりませんが、お寺や神社へ参った時には、ついつい錺金具に目が行き、ご先祖様のことを思います。

皆様もお寺や神社へ参られた時は、綺麗に装飾された様々な錺金具がありますので、是非ご覧ください。

                                                 西脇眞次

2012年3月26日月曜日

人が集まる十カ条


先月に続いて、給料日に弊社社員に宛てたメッセージを転載します。
この「人が集まる十カ条」は、様々な職業の方やロータリー等の団体の運営にも通用する考え方だと思います。
お読みいただいた皆様の何かの参考になれば幸いです。

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今月は私たちが日頃から大変お世話になっているお客様の心理に着目し、お客様に他社ではなく日新工芸を選んでいただけるために、私たちが出来ることを考えてみたいと思います。

先ずはお客様の心理を考える切り口として、お好み焼の「千房」中井政嗣社長が唱えておられる「人が集まる十カ条」をご紹介します。

一、「人が集まるところに」人は集まる。
二、「夢の見られるところに」人は集まる。
三、「噂になっているところに」人は集まる。
四、「良いもののあるところに」人は集まる。
五、「快適なところに」人は集まる。
六、「満足の得られるところに」人は集まる。
七、「自分のためになるところに」人は集まる。
八、「感動を求めて」人は集まる。
九、「人の心を求めて」人は集まる。
十、「自分の存在感を認めてくれるところに」人は集まる。

次に、この十カ条を私たちの仕事に置き換えるために、「人は集まる」を「注文は集まる」と読み替えて考えてみると、以下のようになるかと思います。

一、電話や来客が多く、社員に活気があり繁盛している会社に 注文は集まる。
二、いつも新しい商品や情報があるという期待感のある会社に 注文は集まる。
三、商品と人とサービスの評価が高く良い口コミのある会社に 注文は集まる。
四、魅力的で付加価値と品質の高い商品を提供し続ける会社に 注文は集まる。
五、挨拶などの磨き抜かれた接客が心地よく安心できる会社に 注文は集まる。
六、仕事が早くて正確で期待を裏切らない結果を出せる会社に 注文は集まる。
七、親身になって相談に乗り困った時には助けてくれる会社に 注文は集まる。
八、相手の立場で考え期待以上のサービスを提供できる会社に 注文は集まる。
九、人と人、人の心と心の触れ合いを大切に育んでいる会社に 注文は集まる。
十、「いつもありがとうございます」と心から感謝される会社に 注文は集まる。

いかがでしょうか。皆さんのそれぞれの立場や役割の中で、自分自身がお客様のために今出来ることを真剣に考え、地道にコツコツと実践し続けて行きましょう。そうすることが、お客様と私たちの双方が幸せになれる正しい商いの道なのです。

2012年3月14日水曜日

「人生25年×3+αを想ふ」

以下の文書は、今年米寿をむかえた父・西脇一雄が、平成12年10月21日に執筆した
一橋小学校最終同窓会 友へのメッセージ 人生25年×3+αを想ふ」 です。
皆様の心豊かで充実した人生の一助となればと思い、ここにご紹介します。


昭和の初め迄は人生50年と言われ、還暦・古稀・喜寿もその発想から出来たものです。
このたび辻様の提言で一橋小学校の同窓会のお世話をすることが出来、13名の久し振りの顔見世興行が実現したことに、ご出席の皆様に深く感謝しております。
人生50年が、大東亜戦争が始り戦雲急を告げる頃、私達青年は軍人として身を挺して国を護る使命感に、人生25年の宿命を自認し、それ以上は生きることは殆んど不可能と悟ったものです。
そして、残された僅かの日々を有意義に充実して、いかに生きるかを真剣に考えたものです。
私は海軍技術士官候補生として終戦を迎えました。
その間、戦争に多くの先輩や友達、同級生が悲しくも戦場の露と消えました。
私の家の近くの竹馬の友として楽しく遊び学んだ長谷川源太郎君、山下俊一君も惜しくも戦死されました。
幸せとは、自分の人生の経験の中に比較出来ることを知っていること。
長い長い人生の中には、いろいろと苦しいこと、つらい事もありました。
そんなとき、若くして戦場に消えた多くの友を思い、まだまだ努力が足らない、神からの試練と奮闘したものです。
2年前に京都専売病院で9時間に亘り前立腺癌の手術をしました。
私の友人の京都大学名誉教授の計らいで、東京国立癌センターの名医がわざわざ京都迄来て執刀していただきました。
日本一の名医に手術していただいて若し天から召されることがあっても、友達の3倍も生きられ、いろいろと充実した日を過ごすことが出来、私は幸せな人生だったと満足したものです。
術後は順調に回復、戦艦大和は惜しくもチンボツしたものの、元の健康に90%は回復することが出来ました。
4/4世紀、人生劇場完結編の年になり、会社に社会に世界に未だ未だしなければならないことがありすぎると思いました。
宿命と運命を区別すると、宿命は生老病死、誰ものがれることが出来ないもの。其の他人生は運命です。
現況は長年自らが運んだ日々の結果が今日の姿になり、今後の考え方が未来を創るのです。
戦後世界の医学と衛生管理のめざましい進歩の中、私達の平均寿命は延び、日本は長寿高齢社会へとなって参りました。
男性79歳、女性82歳が健康寿命、それ以後は余生寿命です。
私は10年前頃、年間20回以上、全国へ経営について講演に行く機会をいただきました。
いつもサミュエル・ウルマンの青春の賦を配りました。
お風呂の壁にも貼って潜在意識のため繰返し暗唱しております。
たった一度限りの片道切符の人生、いつも青春でありたい。
「若さとは人生のある時期のことではなく、心のありかたのことだ・・・」
心は人生構築の道具であり、感謝は心を豊かにする。
教えに感謝(総て現象は師)。行うことを楽しむ。自分を激励すると勇気が湧いて来ます。
人生の5年先の目標(経済・家庭・健康・趣味・教養・人脈)、10年先15年先の夢を、箇条書きに。
「書かざること実現なし」
書いても具体策通りにはなかなか進まないものです。
然し、たゆまない行動は形を作ってくれます。
61歳から始めた油絵、最近始めた似顔絵など、仕事以外に忙しい日々ですが、心は亡んでいないことを知ってください。
めぐり逢うとは思っていなかった21世紀もあと70日程で訪れます。
皆様いつまでもお元気で心豊かな充実した日々を過ごして下さい。
ご多幸を祈ります。

一橋小学校最終同窓会の皆様へ

2012年3月13日火曜日

商品紹介 ~蒔 絵~

日本を代表する伝統工芸の一つ 「蒔絵」。

漆器の表面に漆で絵や文様を手描きし、漆が乾かないうちに金粉や銀粉などの金属粉を蒔き、定着させるのが伝統的な技法です。

大量生産化の進んだ現代では、シルクスクリーンを用いた技法が普及し、漆の代わりにウレタン塗料が使われていますが、金属粉を蒔く作業は今でも職人さんの手によるものです。

当社が手掛けている表彰楯にも、この技法が生かされています。
「日本らしい」とか「京都らしい」といった理由で、外国のお客様向けにご利用いただくことが多いようです。
当社のカタログに掲載している蒔絵シリーズ(4図柄)をご紹介しますので、ご高覧ください。

【季(うつろい)】
日本の四季の草花を描いています
花びらを高蒔絵で立体的に表現しています

【舞】
孔雀を色艶やかに描いています
胴体は高蒔絵で立体的に表現しています
【登り竜】
出世や運気の上昇を意味する竜を力強く描きました
成長や発展を願った一品です
【赤富士】
富士山が朝日に赤々と染まる大吉兆を描きました
人々の大吉運を願う逸品です

2012年2月24日金曜日

感動を与える仕事


 

当社では毎月の給料袋に、社長の私から社員の皆さんに宛てた手紙を同封しています。
恥ずかしながら、今月号(第174号)を以下にご紹介しますので、ご高覧いただければ幸いです。


先日の九州出張では各地でタクシーを利用し、サービスの違いによる感動と不満の両方を体験しました。
先ずは感動の体験から。
福岡市は九州経済の中心地だけあって、タクシー業界も激戦区の様子。
博多駅前のタクシー乗り場では、真赤なコートが印象的なタクシーコンシェルジュの女性が乗車のお世話をしてくれました。
福岡市タクシー協会のホームページには、彼女たちは「タクシーを利用されるお客様へのサービスとして『おもてなしの心』で乗車案内、行先案内、観光案内などを行う『夢先案内人』です」とあり、全員ではないが英語・韓国語・中国語にも対応できるそうです。
ドライバーの接客マナーのレベルも非常に高く、トランクへの荷物の上げ下ろしの手伝いはもちろん、乗り降りの際に客席のドアの脇に立って頭を打たないようにドアの上に手をかざしてくれ、挨拶も愛想よく気持ちのいいもので、「おもてなしの心」を感じました。
京都ではMKタクシーの接客が質の高いことで有名ですが、それと同様のサービスを福岡で二度、三度と体験できたことは驚きであり感動でした。


一方、二日後に訪れた熊本市ではタクシーに四回乗車しましたが、トランクの開け閉めと荷物の上げ下ろしは乗客自身でやらなければならず、ドライバーは運転席に座ったままでした。
タクシー業界全体としては普通の接客なのかも知れませんが、福岡でのサービスに感動した後だっただけに、不満を感じました。


さて、この二つの事例からは、「事前の期待」と「事後の評価」との比較によって感動や不満が生まれることが分かります。

「事前の期待」「事後の評価」  → 感動→良いクチコミ→業績好転


「事前の期待」=「事後の評価」 →満足→期待通りで当たり前


「事前の期待」「事後の評価」 →不満→悪いクチコミ→業績悪化


期待を上回り、「そこまでやるか!」と唸るほどのサービスや心配りを受けた時に、感動は生まれます。
当社のお客様からは、「御社の社員の対応は素晴らしい」とのお褒めの言葉をいただくことがあります。

これは日頃から皆さんがお客様を思いやり、手間を惜しまず仕事をしていることの証だと思います。
しかし、現状に満足してはいけません。
お客様に「そこまでやるか!」と感動していただくためには、どうすればいいのか?
その一点を追求し、日々創意工夫を重ねて、更に次元の高い「お客様に感動を与える仕事」を目指しましょう。

2012年2月16日木曜日

表彰のすすめ

当社では毎年、この一年間で社業の発展に大きく貢献した社員を表彰しています。
自薦・他薦を含めて審査し、受賞者にはご覧のような表彰楯を授与します。
今回は営業予算を達成した社員二名が受賞しました。

人間誰しも、認められたいとか褒めてほしいという欲求をもっていますし、それを満たすことがモチベーション向上と成長の一助になると考えています。

日本全国の販売店様を通じて、様々な企業や団体に表彰楯などの褒賞品を納めさせていただいていますが、企業に関して言えば、優良な企業ほど人財育成に力を入れておられて、表彰にも熱心だと感じます。

また、プライベートな世界でも認めて褒めることは大切で、家族やコミュニティーの絆を深めることにもなります。

皆さんの会社やご家庭ではいかがですか?
お金を差し上げるのもいいですが、思いのこもったカタチとしていつまでも残るモノもいいのではないでしょうか?

2012年2月4日土曜日

会社設立の日

今日は日新工芸株式会社の設立記念日です。

1965(昭和40)年2月4日、家業であった西脇金属工芸製作所を法人企業に改め、日新工芸株式会社は産声を上げました。

以来、ボウリングブームやオイルショックなどの好不況の波にもまれ、紆余曲折を経験して参りましたが、お蔭様で47周年を迎えることができました。

これまでにご愛顧いただいたお客様、ご支援いただいた協力工場の皆様、金融機関の皆様、そして何よりも事業発展にご尽力いただいき、永き歴史を築いていただいた元社員の皆様と、現在とこれからの未来を共に歩む社員の皆様に、心より感謝を申し上げます。

今後とも変わらぬご愛顧と、ご支援ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2012年2月1日水曜日

ブログ始めました

日新工芸で社長をしております、西脇です。

本日から「日新工芸~日々新たなる前進」と題して、ブログを始めます。
当社に関することはもちろん、色々な話題を発信して行きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さて、最初の話題ですが、本日2月1日から当社の新カタログ
「Gold Star Catalogue No.47」の商品が発売開始となります。

今回のカタログでは、カタログをご利用いただく方が
「このカタログは親切で、分かりやすくて、使いやすい」
 と感じていただけることを目指して、編集に取り組みました。

是非、お手に取ってご覧いただき、私たちが意図したところを
実感いただければ幸いです。
また、ご意見やご感想などもお聞かせください。
今後の編集に活かして参りたいと思います。

では、お客様から沢山のご注文やお問い合わせを頂けますことを
社員一同、心よりお待ち申し上げております!

よろしくお願い申し上げます。