2012年9月10日月曜日

三方良し

日新工芸の経営理念として、一番目に掲げている 「三方良し」

「売り手良し、買い手良し、世間良し」

近江商人に始まり、現代にまで受け継がれている普遍的な経営哲学です。
現代の企業経営では、企業の社会的責任(CSR)が重要視されていますが、これも「三方良し」に由来する考え方であると言えます。


自らの欲望のままに、自らの利益のみを追求する経営では、一時的な成功はあっても、長い目で見れば、必ず方々で歪を来たし、破綻への道を歩むことになります。


当社は今期で第48期目を迎えています。
その歴史を振り返ってみると、存亡の危機とも言える事態に何度か遭遇しています。
そして、その原因を探ると、いくつかのケースで、「三方良し」の理念から逸脱した考え方や判断があったことに気付きます。


当社のお取引先においても、かつては隆盛を極めていたにも拘らず、破綻したり事業縮小に追い込まれた企業があります。
その中には、「買ってやっているのだから、下請けが得意先の言うことを聞くのは当然だ」との考え方で、買い手の強い立場を悪用し、売り手に不利益を強要する企業もあります。

当社では、部品や製品を供給いただくお取引先のことを、「協力工場」と呼んでいます。
商売における売り手と買い手との関係は、常に対等な立場のパートナーです。
松下幸之助さんが唱えられた「共存共栄」、現代風に言えば「WIN-WIN」の関係です。
そして、その関係をベースに、世間にとっても良い商品やサービスを提供すること、それが「三方良し」であると考えています。

0 件のコメント:

コメントを投稿